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ART-001の低流速型脈管奇形患者における第Ⅱ相臨床試験開始のお知らせ

本日、ART-001の低流速型脈管奇形患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験において、最初の患者への投与を開始しましたのでご報告いたします(jRCT2071210027)。ART-001は新規のPI3Kα選択的阻害剤で、健康成人における第Ⅰ相臨床試験において、優れた薬物動態及び安全性プロファイルを示しました。

本第Ⅱ相試験は、低流速型脈管奇形のうち静脈奇形、リンパ管奇形(リンパ管腫)及びクリッペルトレノネー症候群を有する2歳以上の患者を対象として、ART-001の有効性、安全性及び薬物動態を評価する多施設共同二重盲検ランダム化試験です。本試験には、34名の患者の組み入れを予定しています。主要評価項目は、投与24週時点における標的病変の体積変化(MRI)に基づく奏効率です。また、副次的有効性評価項目では、投与12週時点における奏効率に加えて、MRI測定に基づく標的病変の体積変化、疼痛VAS、QOLスコア、およびパフォーマンスステータスのベースラインからの変化量の評価を行います。

 

低流速型脈管奇形について

低流速型脈管奇形は、小児期からみられる血管やリンパ管の形成異常で、自然退縮はせず、成長などに伴って進行し、生涯に渡る疾患治療・管理が必要な希少疾患の一つです。低流速型脈管奇形の多くの患者で、脈管形成を担うPI3K経路を構成するPI3Kαやその上流のキナーゼをコードする遺伝子の体細胞性の機能獲得型変異が報告されています。

 

ART-001について

ART-001は、経口投与可能なPI3Kα阻害薬で、現在、低流速型の脈管奇形を対象に開発中です。ART-001は、強力かつ選択的にPI3Kαを阻害し、in vitroあるいはin vivoの病態モデルにおいて「抗腫瘍作用」や「血管新生抑制作用」を示しました。また、弊社が開発した新規製剤による優れた薬物動態及び安全性プロファイルが、健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床試験で明らかとなりました。

 

ARTham Therapeuticsについて

当社は、未だ十分な治療法が確立されていない疾患を有する患者さんへ真に有効な治療薬 “Medicines that matter” をお届けする創薬バイオベンチャーです。最先端のサイエンスを駆使して創薬アセットの隠れた価値を見出し、効率的かつ迅速な臨床POCの取得を目指します。当社の事業モデルは、ベストなアカデミアやビジネスパートナーとの協業による「バーチャルR&Dモデル」です。詳細については、https://www.arthamther.com/をご覧ください。

 

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