News Releaseニュースリリース

投稿日:

ART-648の水疱性類天疱瘡患者における第Ⅱ相臨床試験開始のお知らせ

本日、ART-648の水疱性類天疱瘡患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験において、最初の患者への投与を開始しましたのでご報告いたします(jRCT2071210034)。ART-648は新規の経口PDE4選択的阻害剤で、健康成人における第Ⅰ相臨床試験において、優れた薬物動態、薬力学及び安全性プロファイルを示しました。

本第Ⅱ相試験は、水疱性類天疱瘡を有する患者を対象として、ART-648の有効性、安全性及び薬物動態を評価する多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化試験です。本試験には、30名の患者の組み入れを予定しています。主要評価項目は、投与4週時点における新規病変形成休止に基づく奏効率です。また、副次的評価項目では、投与2週時点における奏効率に加えて、bullous pemphigoid disease activity index (BPDAI)スコア、瘙痒VASスコア、および投与2及び4週時点におけるレスキュー治療を受けた被験者の割合の評価を行います。

 

水疱性類天疱瘡とは

水疱性類天疱瘡は高齢者にみられる希少疾患の一つで、皮膚の表皮と真皮の境にある基底膜部のタンパクに対する自己抗体により、皮膚や粘膜にかゆみを伴う水疱(水ぶくれ)やびらん、紅斑(赤い皮疹)を生じる自己免疫性皮膚疾患です。治療には、多くのケースで内服または外用のステロイドが使用されます。軽症患者に対しては、抗炎症薬が使用されることもあります。また、重症患者には、免疫抑制薬が必要なケースもあります。内服のステロイドは、重度の副作用を伴うため、効果的にステロイドを減量できる抗炎症薬が求められています。

 

ART-648について

ART-648は、経口投与可能なPDE4阻害薬で、現在、水疱性類天疱瘡及び新型コロナウィルス感染症を対象に開発中です。ART-648は、強力かつ選択的にPDE4を阻害し、in vitroあるいはin vivoの病態モデルにおいて直接的な「抗炎症」、「抗代謝異常」、「抗線維化」の作用を示しました。また、ART-648は、優れた物理化学的特性を有しており、すでに市場にあるPDE4阻害薬に比べ、同等ももしくはより高い忍容性を有する可能性が、第Ⅰ相試験の結果から明らかとなっています。

 

ARTham Therapeutics株式会社について

当社は、未だ十分な治療法が確立されていない疾患を有する患者さんへ真に有効な治療薬 “Medicines that matter” をお届けする創薬バイオベンチャーです。最先端のサイエンスを駆使して創薬アセットの隠れた価値を見出し、効率的かつ迅速な臨床POCの取得を目指します。当社の事業モデルは、ベストなアカデミアやビジネスパートナーとの協業による「バーチャルR&Dモデル」です。詳細については、https://www.arthamther.com/をご覧ください。

 

Contact

Tel: 045-225-8858

info@arthamther.com