News Releaseニュースリリース

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科研製薬株式会社による当社の買収について

 

2021年11月30日

各位

 

ARTham Therapeutics株式会社

代表取締役CEO 長袋 洋

 

科研製薬株式会社による当社の買収について

 

ARTham Therapeutics株式会社(本社:横浜市、代表取締役CEO:長袋 洋、以下「当社」)及び当社株主は、科研製薬株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:堀内 裕之、以下「科研製薬」)による当社の買収(以下「本件買収」)に関し、本日、株式譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。本件買収により当社は、議決権ベースで科研製薬の100%子会社となります。

 

 当社は、未だ十分な治療法が確立されていない疾患を有する患者さんへ真に有効な治療薬 “Medicines that matter” をお届けすることをミッションとする創薬バイオベンチャーです。最適なアカデミアやビジネスパートナーとの協業に基づく、迅速かつ効率的な「バーチャルR&Dモデル」によって、これまでに、当社パイプラインであるART-001(対象疾患:難治性脈管奇形)とART-648(同:水疱性類天疱瘡)の研究開発を進めて参りました。現在、両化合物の有効性と安全性を検討するための第II相臨床試験を実施中です。

 

科研製薬は、「一人でも多くの方に笑顔を取りもどしていただくために、優れた医薬品の提供を通じて患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上につとめる。」を企業理念とし、1948年の設立以来、医療ニーズに即した医療用医薬品の研究開発を行っています。近年は、皮膚科、整形外科におけるプレゼンスを高めており、自社創薬品であり、国内で初めての外用の爪白癬症治療剤である「クレナフィン」は、グローバル製品として成長を続けています。

 

本件買収後は、両社の協力の下、進行中のART-001及びART-648の第II相臨床試験の成功に向け開発を進めていきます。これらの試験が成功した際には、科研製薬が日米欧での承認取得に向けた第III相臨床試験をはじめとする研究開発活動を引き継ぎ、グローバル展開を目指します。ART-001及びART-648の開発に加え、当社の有するドラッグリポジショニングに関わる技術と経験を科研製薬が保有する既存化合物に適用する等のシナジー効果を実現し、科研製薬の研究開発能力の更なる向上に貢献します。

 

当社の代表取締役CEOである長袋洋は、次のように述べています。「この度、新たな価値創造により皮膚科や整形外科領域で革新的な治療薬を提供してきた科研製薬とART-001とART-648の研究開発を共同で実施し、いずれバトンタッチできることをとても嬉しく思います。当社のビジネスモデルの根幹である「バーチャルR&D」と「ドラッグリポジショニング」により見出されたこれらの医薬品候補化合物が、近い将来、患者さんの元へ届くことに大きな期待と自信を持っています。大分大学発ベンチャーとしてこれまで多くの大学や研究機関と共に研究開発に臨むことができたことも、ART-001とART-648のこれまでの良好な進捗に欠かせない要素であり、具体的な実践例となりました。」

 

また、みやこキャピタル㈱・取締役パートナーの三澤宏之は次のように述べています。

「ドラッグリポジショニングを行うスタートアップとして、長袋CEOが大手製薬企業からスピンアウトして創業された当社は、ヒトPOCを取得することに特化したチームの強みを最大限に活かすビジネススタイルを徹底することで、設立から3年半でIPOに頼らないEXITを創造するに至ったことは、非常に画期的な事例であり、日本のバイオテック発展のための次の大きな鍵の一つとなることを確信しております。」

 

当社株主は、株式譲渡契約に基づき、本件買収完了時に契約一時金55億円を科研製薬より受領します。さらに、国内外での開発の進捗に応じて、最大で約72億円(相当の科研製薬普通株式)を追加で受領する可能性があります。

 

本件買収後も、長袋洋は、当社代表取締役CEOの役割を継続する予定です。

なお、当社パイプライン化合物であるART-002は、本件買収後の当社の新薬パイプラインには含まれません。ART-002は本件買収に係る契約締結からクロージング日までの間に、当社から当社の代表取締役CEOである長袋洋が新設する会社へ承継する予定です。

 

本件買収は、必要な諸手続きを経た後、2021年中に完了する予定です。

 

以上

 

問い合わせ先

TEL:045-225-8858

メール:info@arthamther.com