News Releaseニュースリリース

投稿日:

International Conference on Vascular Anomalies 2023におけるART-001第II相試験結果の発表について

ARTham Therapeutics株式会社は、このたび、2023年1月31日から2月3日にベルギー、ブリュッセルで開催されますInternational Conference on Vascular Anomalies 2023(VAC2023)において、低流速型脈管奇形を対象としました経口PI3K阻害薬ART-001の第II相試験の結果を発表することとなりましたのでお知らせします。発表要旨は、2月1日の口頭発表に採択されました。

学会ウェブサイト:https://vacure-conference.net/

本試験は、ART-001の50 mg または 100 mg を1日1回24 週間経口投与したときの有効性、安全性および薬物動態を評価しました無作為化二重盲検比較試験として実施しました。ART-001は、24週間投与終了時点の標的病変の体積変化(MRI)に基づく奏効率としました主要評価項目を達成しました。学会では、本試験結果の詳細を発表いたします。

 

低流速型脈管奇形について

低流速型脈管奇形は、小児期からみられる血管やリンパ管の形成異常で、自然退縮はせず、成長などに伴って進行し、生涯に渡る疾患治療・管理が必要な希少疾患の一つです。低流速型脈管奇形の多くの患者で、脈管形成を担うPI3K経路を構成するPI3Kαやその上流のキナーゼをコードする遺伝子の体細胞性の機能獲得型変異が報告されています。

 

ART-001について

ART-001は、経口投与可能なPI3Kα阻害薬で、現在、低流速型の脈管奇形を対象に開発中です。ART-001は、強力かつ選択的にPI3Kαを阻害し、in vitroあるいはin vivoの病態モデルにおいて「抗腫瘍作用」や「血管新生抑制作用」を示しました。また、弊社が開発した新規製剤による優れた薬物動態及び安全性プロファイルが、健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床試験で明らかとなり、2021年に開催された第122回米国臨床薬理治療学会議にて発表しました。対象疾患である難治性脈管奇形には効果的な治療薬が存在せず、アンメットメディカルニーズに応える医薬品として期待されています。


投稿日:

低流速型脈管奇形を対象としたART-001の第II相試験におきまして主要評価項目を達成しました

低流速型脈管奇形を対象としたART-001の第II相試験におきまして主要評価項目を達成しました。

ニュースリリースは弊社親会社の科研製薬が公表しております(下記リンク)。

https://ssl4.eir-parts.net/doc/4521/tdnet/2216935/00.pdf


投稿日:

科研製薬株式会社による当社の買収について

 

2021年11月30日

各位

 

ARTham Therapeutics株式会社

代表取締役CEO 長袋 洋

 

科研製薬株式会社による当社の買収について

 

ARTham Therapeutics株式会社(本社:横浜市、代表取締役CEO:長袋 洋、以下「当社」)及び当社株主は、科研製薬株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:堀内 裕之、以下「科研製薬」)による当社の買収(以下「本件買収」)に関し、本日、株式譲渡契約を締結しましたのでお知らせいたします。本件買収により当社は、議決権ベースで科研製薬の100%子会社となります。

 

 当社は、未だ十分な治療法が確立されていない疾患を有する患者さんへ真に有効な治療薬 “Medicines that matter” をお届けすることをミッションとする創薬バイオベンチャーです。最適なアカデミアやビジネスパートナーとの協業に基づく、迅速かつ効率的な「バーチャルR&Dモデル」によって、これまでに、当社パイプラインであるART-001(対象疾患:難治性脈管奇形)とART-648(同:水疱性類天疱瘡)の研究開発を進めて参りました。現在、両化合物の有効性と安全性を検討するための第II相臨床試験を実施中です。

 

科研製薬は、「一人でも多くの方に笑顔を取りもどしていただくために、優れた医薬品の提供を通じて患者さんのクオリティ・オブ・ライフの向上につとめる。」を企業理念とし、1948年の設立以来、医療ニーズに即した医療用医薬品の研究開発を行っています。近年は、皮膚科、整形外科におけるプレゼンスを高めており、自社創薬品であり、国内で初めての外用の爪白癬症治療剤である「クレナフィン」は、グローバル製品として成長を続けています。

 

本件買収後は、両社の協力の下、進行中のART-001及びART-648の第II相臨床試験の成功に向け開発を進めていきます。これらの試験が成功した際には、科研製薬が日米欧での承認取得に向けた第III相臨床試験をはじめとする研究開発活動を引き継ぎ、グローバル展開を目指します。ART-001及びART-648の開発に加え、当社の有するドラッグリポジショニングに関わる技術と経験を科研製薬が保有する既存化合物に適用する等のシナジー効果を実現し、科研製薬の研究開発能力の更なる向上に貢献します。

 

当社の代表取締役CEOである長袋洋は、次のように述べています。「この度、新たな価値創造により皮膚科や整形外科領域で革新的な治療薬を提供してきた科研製薬とART-001とART-648の研究開発を共同で実施し、いずれバトンタッチできることをとても嬉しく思います。当社のビジネスモデルの根幹である「バーチャルR&D」と「ドラッグリポジショニング」により見出されたこれらの医薬品候補化合物が、近い将来、患者さんの元へ届くことに大きな期待と自信を持っています。大分大学発ベンチャーとしてこれまで多くの大学や研究機関と共に研究開発に臨むことができたことも、ART-001とART-648のこれまでの良好な進捗に欠かせない要素であり、具体的な実践例となりました。」

 

また、みやこキャピタル㈱・取締役パートナーの三澤宏之は次のように述べています。

「ドラッグリポジショニングを行うスタートアップとして、長袋CEOが大手製薬企業からスピンアウトして創業された当社は、ヒトPOCを取得することに特化したチームの強みを最大限に活かすビジネススタイルを徹底することで、設立から3年半でIPOに頼らないEXITを創造するに至ったことは、非常に画期的な事例であり、日本のバイオテック発展のための次の大きな鍵の一つとなることを確信しております。」

 

当社株主は、株式譲渡契約に基づき、本件買収完了時に契約一時金55億円を科研製薬より受領します。さらに、国内外での開発の進捗に応じて、最大で約72億円(相当の科研製薬普通株式)を追加で受領する可能性があります。

 

本件買収後も、長袋洋は、当社代表取締役CEOの役割を継続する予定です。

なお、当社パイプライン化合物であるART-002は、本件買収後の当社の新薬パイプラインには含まれません。ART-002は本件買収に係る契約締結からクロージング日までの間に、当社から当社の代表取締役CEOである長袋洋が新設する会社へ承継する予定です。

 

本件買収は、必要な諸手続きを経た後、2021年中に完了する予定です。

 

以上

 

問い合わせ先

TEL:045-225-8858

メール:info@arthamther.com


投稿日:

ART-648の水疱性類天疱瘡患者における第Ⅱ相臨床試験開始のお知らせ

本日、ART-648の水疱性類天疱瘡患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験において、最初の患者への投与を開始しましたのでご報告いたします(jRCT2071210034)。ART-648は新規の経口PDE4選択的阻害剤で、健康成人における第Ⅰ相臨床試験において、優れた薬物動態、薬力学及び安全性プロファイルを示しました。

本第Ⅱ相試験は、水疱性類天疱瘡を有する患者を対象として、ART-648の有効性、安全性及び薬物動態を評価する多施設共同二重盲検プラセボ対照ランダム化試験です。本試験には、30名の患者の組み入れを予定しています。主要評価項目は、投与4週時点における新規病変形成休止に基づく奏効率です。また、副次的評価項目では、投与2週時点における奏効率に加えて、bullous pemphigoid disease activity index (BPDAI)スコア、瘙痒VASスコア、および投与2及び4週時点におけるレスキュー治療を受けた被験者の割合の評価を行います。

 

水疱性類天疱瘡とは

水疱性類天疱瘡は高齢者にみられる希少疾患の一つで、皮膚の表皮と真皮の境にある基底膜部のタンパクに対する自己抗体により、皮膚や粘膜にかゆみを伴う水疱(水ぶくれ)やびらん、紅斑(赤い皮疹)を生じる自己免疫性皮膚疾患です。治療には、多くのケースで内服または外用のステロイドが使用されます。軽症患者に対しては、抗炎症薬が使用されることもあります。また、重症患者には、免疫抑制薬が必要なケースもあります。内服のステロイドは、重度の副作用を伴うため、効果的にステロイドを減量できる抗炎症薬が求められています。

 

ART-648について

ART-648は、経口投与可能なPDE4阻害薬で、現在、水疱性類天疱瘡及び新型コロナウィルス感染症を対象に開発中です。ART-648は、強力かつ選択的にPDE4を阻害し、in vitroあるいはin vivoの病態モデルにおいて直接的な「抗炎症」、「抗代謝異常」、「抗線維化」の作用を示しました。また、ART-648は、優れた物理化学的特性を有しており、すでに市場にあるPDE4阻害薬に比べ、同等ももしくはより高い忍容性を有する可能性が、第Ⅰ相試験の結果から明らかとなっています。

 

ARTham Therapeutics株式会社について

当社は、未だ十分な治療法が確立されていない疾患を有する患者さんへ真に有効な治療薬 “Medicines that matter” をお届けする創薬バイオベンチャーです。最先端のサイエンスを駆使して創薬アセットの隠れた価値を見出し、効率的かつ迅速な臨床POCの取得を目指します。当社の事業モデルは、ベストなアカデミアやビジネスパートナーとの協業による「バーチャルR&Dモデル」です。詳細については、https://www.arthamther.com/をご覧ください。

 

Contact

Tel: 045-225-8858

info@arthamther.com


投稿日:

ART-001の低流速型脈管奇形患者における第Ⅱ相臨床試験開始のお知らせ

本日、ART-001の低流速型脈管奇形患者を対象とした第Ⅱ相臨床試験において、最初の患者への投与を開始しましたのでご報告いたします(jRCT2071210027)。ART-001は新規のPI3Kα選択的阻害剤で、健康成人における第Ⅰ相臨床試験において、優れた薬物動態及び安全性プロファイルを示しました。

本第Ⅱ相試験は、低流速型脈管奇形のうち静脈奇形、リンパ管奇形(リンパ管腫)及びクリッペルトレノネー症候群を有する2歳以上の患者を対象として、ART-001の有効性、安全性及び薬物動態を評価する多施設共同二重盲検ランダム化試験です。本試験には、34名の患者の組み入れを予定しています。主要評価項目は、投与24週時点における標的病変の体積変化(MRI)に基づく奏効率です。また、副次的有効性評価項目では、投与12週時点における奏効率に加えて、MRI測定に基づく標的病変の体積変化、疼痛VAS、QOLスコア、およびパフォーマンスステータスのベースラインからの変化量の評価を行います。

 

低流速型脈管奇形について

低流速型脈管奇形は、小児期からみられる血管やリンパ管の形成異常で、自然退縮はせず、成長などに伴って進行し、生涯に渡る疾患治療・管理が必要な希少疾患の一つです。低流速型脈管奇形の多くの患者で、脈管形成を担うPI3K経路を構成するPI3Kαやその上流のキナーゼをコードする遺伝子の体細胞性の機能獲得型変異が報告されています。

 

ART-001について

ART-001は、経口投与可能なPI3Kα阻害薬で、現在、低流速型の脈管奇形を対象に開発中です。ART-001は、強力かつ選択的にPI3Kαを阻害し、in vitroあるいはin vivoの病態モデルにおいて「抗腫瘍作用」や「血管新生抑制作用」を示しました。また、弊社が開発した新規製剤による優れた薬物動態及び安全性プロファイルが、健康成人を対象とした第Ⅰ相臨床試験で明らかとなりました。

 

ARTham Therapeuticsについて

当社は、未だ十分な治療法が確立されていない疾患を有する患者さんへ真に有効な治療薬 “Medicines that matter” をお届けする創薬バイオベンチャーです。最先端のサイエンスを駆使して創薬アセットの隠れた価値を見出し、効率的かつ迅速な臨床POCの取得を目指します。当社の事業モデルは、ベストなアカデミアやビジネスパートナーとの協業による「バーチャルR&Dモデル」です。詳細については、https://www.arthamther.com/をご覧ください。

 

Contact

Tel: 045-225-8858

info@arthamther.com